さわざきミシン
ミシン糸・ミシン針
ボビン・ボビンケース・ミシン油の話


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ミシン糸 ミシン針 ボビン ボビンケース ミシン油


ミシン糸 [ミシン針・糸・布の関係]

 ミシン糸とは、どんなものでしょうか。

糸には、(単糸)(Zより)(Sより)(より無し)などがあります。
しかし、ミシンの上糸(針に通す糸)には、(Zより)と(単糸)しか使えません。
普通「ミシン糸」は、(Zより)の糸です。((単糸)は、いわゆる透明ミシン糸です)

絹手縫い糸、ポリエステル手縫い糸、シャッペ手縫い糸、ふとんのとじ糸、家庭糸
などは、(Sより)なので、上糸には使えません。(少し縫うと切れてしまいます)
特に、シャッペ手縫い糸は、糸巻き(ミシン糸風)に巻いてありますので気を付けてください。
(より無し)糸は、「ウーリーミシン糸」などありますが、上糸には使えません。
(Sより)(より無し)糸は、下糸(ボビンに巻いて使う)にしか使えません。


 普通のミシン糸=シャッペスパンミシン糸(60番)、ファインミシン糸、フェザナミシン糸など。
 薄地用ミシン糸=シャッペスパンミシン糸(90番)、ファインミシン糸、フェザナ極細ミシン糸など。
 厚地用+ステッチミシン糸=シャッペスパンミシン糸(30番)、ジーンズステッチミシン糸、フェザナアナステミシン糸など。(スパンボタン付け糸、絹穴糸も使えます)
 ニット用ミシン糸=レジロンミシン糸など。
 ロック用ミシン糸=ロック用ミシン糸(90番)、ウーリーロックミシン糸(ルーパー糸のみ)、細口ミシン糸など。
 キルティング用=デュアルデューティ(ART260)(ART200)
 普通のミシン糸では、自動糸調子、または「標準」でだいたい糸調子が合います。が、細い糸、太い糸では、糸調子を変える必要があるかもしれません。また、上糸と下糸の種類(太さなど)が違う時は、必ず糸調子を確かめてください。

 昔から、綿のミシン糸、綾巻や、ロー引きミシン糸が使われています。しかし、ロー引きミシン糸はもう使わない方が賢明です。もちろん、アレルギー対策で、綿でないといけないという事もあるでしょうが。
デュアルデューティ(ART260)もロー引き糸ですから、使う時は、上糸調子をきちんと調節してください。

 単糸=透明ミシン糸は、万能と思われがちですが、切り口がとんがって肌に刺さりますので「ウェア向き」ではありません。それに、カマに噛み込んでも、透明でわかりにくく、さらに針の熱で溶け「溶断、溶着」する場合があります。ミシンの故障の原因になりますので、あまり使わないようにしましょう。

Z撚(よ)り=糸の撚(よ)りが「/」方向。
S撚(よ)り=糸の撚(よ)りが「\」方向。


ミシン針 [ミシン針・糸・布の関係]

注意!粗悪品にご注意ください。とっても調子が悪くなります。寸法の精度が悪く、取付の出来ないものもあります。メッキが悪く、針の穴にバリが出ていたり、溝がガサガサになっているのもあります。100円均一や格安の偽ブランド品は使わないでください。ギフトに入っている無名の物もいけません。
オルガンミシン針を使いましょう。(偽物に注意!)

最近は、「家庭用ミシン」「職業用ミシン」「ロックミシン」とも、家庭用ミシン針を使える様になってきました。
しかし、以下に示す様になっていますので、注意してください。

 家庭用ミシンのミシン針
家庭用ミシンの針=普通(HA×1)(HL×5)、ニット用(HA×1SP)、デニム用、皮用、ジョーゼット用があります。使う用途が違いますので、それに応じて使い分けましょう。番手も重要です。普通は「14番」を使いましょう。「11番」はワイシャツのような生地用、「9番」は裏地または呉服用です。特に、デニム用、皮用は、その用途だけに使ってください。布地が傷み、使い物にならなくなります。

 職業用ミシンのミシン針
職業用ミシンの針=(DB×1)、(DB×1KN)、最近(HL×5)、(HA×1)、(HA×1SP)。「DB」と「HA・HL」は、完全に違う針です。使い回しは出来ません。よく確かめて購入しましょう。

 ロックミシンのミシン針
ロックミシンの針=(DB×1)、(BL×1)、(DC×1)、(DC×1F)、(HA×1)、(HA×1SP)があります。規格が違いますから、説明書または、機械の表面でミシン針の型番を確かめて、購入しましょう。同一メーカーのロックミシンでも針は異なりますから、気を付けましょう。(最近はほとんど(HA×1SP)です)

ミシン針は、取り付ける位置、方向(表・裏)を間違うと縫えません。必ず、取り付け位置、方向(表・裏)を確かめ、きちっと突き当たるまで差し込み、ねじを(女の人の力で)しっかり締めてください。
また、職業用ミシンやロックミシンはミシン針の種類が多い上に取り付ける所が丸い針が多く、取り付け角度が違うと縫えませんので注意が必要です。


ボビン

 ボビンには、金属製とプラスチック製があります。
 金属製は、落としたり、踏んだりしても割れないから丈夫だという事ですが、変形してもわからず、故障の原因にもなります。また、錆びたものを平気で使うようですが、回転抵抗が大きくなったりし、調子が出ないようになります。
 プラスチック製は、落としたり、踏んだりすると割れてしまうことがあります。しかし、変形したものを使うことはないでしょう。でも、ボビンケースの中にミシン油が付いている時などは、取り替えにくくなるでしょう。(プラボビンは軽いから)

 家庭用ミシンのボビン
家庭用ミシンのボビン=HA型、DB(TA)型、シンガー型があります。
 HA型=金属製とプラスチック製があります。昔からの普通の規格です。
      水平釜には、プラスチック製を使いましょう。金属製はミシンが傷みます。
      ジャノメの水平釜はこの規格です。
 DB(TA)型=ブラザー、昔のリッカーミシン用です。
         金属製とプラスチック製があります。
         ブラザーの水平釜は、金属製用とプラスチック製用があります。
         使えない場合がありますので、よく確かめて使いましょう。
 シンガー型=シンガー水平釜用には、シンガー用とマジックボビンがあります。
         シンガー用には、金属製とプラスチック製があります。

HA用、DB(TA)用、シンガー用は規格が違いますので、使い回しが出来ません。

ミシンによって違いますので、よく確かめるか、使っているボビンを持ってお買い物に出かけましょう。
(最近は、ブラザー・シンガーもHA型のボビンを使う機種が出ています)

 職業用ミシンのボビン
職業用ミシンのボビンは、DB(TA)用を使います。
金属製がいいでしょう。プラスチック製は、下糸巻きが出来ない場合もあります。


ボビンケース

 ボビンケースを使う家庭用ミシンは、昭和の終わり頃まで主流でした。
ボビンケースには、HA用、TA用(DB)、それぞれ直線用とジグザグ用があります。
ボビンケースは、ミシンにあったものを使わないと、不調の原因となります。
ボビンケースは消耗品です。錆びたり、ゆがんだりしたら新品を使いましょう。落としただけで、ボビンが回らなくなることもあります。丁寧に扱いましょう。
糸調子バネが効かなくなったりしても、買い換えた方がいいかと思います。
また、長期間使っていると、ボビンケースの中にほこりが固まってきて「調子が悪くなる」ことがあります。注意してください。

糸調子にムラがある時はボビンケースを新品に変えると直る場合が多いです。

職業用ミシンは、DBのボビンケースを使います。ボビン共々間違えない様にしましょう。最近は糸切り装置の付いているミシンが多くなり、ボビンケースの形状がメーカーによって異なります。なるべくそのメーカーのものを使いましょう。


ミシン油

ミシンには、食用の油(サラダオイル・ごま油・ラー油・オリーブオイル(高級品でも)など植物油)や化粧品の油は、
× 絶対に注してはいけません ×

修理不可能となります。直せません。

注油しても良いのは、ミシン油だけです。グリースは種類がありますので、ご自分ではしない方が良いでしょう。

(悪魔の声)
 新しいミシンがほしい時には、植物油を(たっぷりと内部全体に)注して動かし、固まってきて動かなくなってから、ご主人におねだりしましょう。
(天使の声)
 こんな事はしてはいけません。

 ミシン専用の「オイル」を使ってください。自動車のエンジンオイルなどの高粘度(粘りけ、指で触ってどろっとした感じ)のものは使えません。ミシンが動かなくなりますよ。自転車兼用のものもありますが、お勧めしません。黒いタール分が、部品の固着を起こします。ミシン専用の「ミシン油」を使ってください。「ミシン油」は、低粘度で、蒸発しやすいので、時々注す必要があります。その頻度は、使用状況に拠ります。
しかし、むやみに、多量に注すことは止めてください。必要なところに、適量を注すことです。使用説明書に記述してあるはずです。特に、プラスチックの種類によっては、変色、割れ、膨張を起こすこともあり、注意してください。

 縫い糸が汚れるといって、カマに油を注さない人がいますが、「カマの油」は、縫い調子に関わってきますので重要です。量はほんの少しで良い(綿棒で塗るだけでも良い)ので、きれいに掃除をして注油してください。特に「職業用ミシン」の「全回転カマ」は、油を切らすと「糸調子が悪い」「上糸が切れる」などが起きます。

最近の家庭用の「水平カマ」には、注油しないでください。返って調子が悪くなる場合があります。

最近のミシン(特にコンピューターミシン)は、注油不要の物が多いので注意が必要です。回転数が小さい物や、メタルに含油合金を使ったもの、グリスを塗布してある物が多いからです。しかし、ミシンの収納場所(置き場所)が、日の当たるところは注意が必要です。ミシン内部に水蒸気が発生し、金属部(軸など)が錆び、不調になることがあります。


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澤崎ミシン商会
福井県鯖江市本町1丁目3−19
TEL(0778)51−0315、FAX(0778)51−0928
担当責任者:澤崎 勉
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